「致命的なエラー」が表示された時の対処法と保存先

致命的なエラーです。次のファイルへの保存を試みます

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Mayaの操作中に突然このようなダイアログが表示され、Mayaが終了してしまうことがあります。

エラーといっても詳細が表示されるわけではないので原因を特定するのは難しく、単なるMayaのバグだとも言われています。

特にポリゴンの操作中に「致命的なエラー」が発生するケースが多いようなので、ポリゴンからエラーを取り除く方法をご紹介します。

(ポリゴンデータが大きく破損している場合は上手くいかないケースもあるのでご注意ください。)




ポリゴンから「致命的なエラー」を取り除く手順


ポリゴンオブジェクトにエラーの原因がある場合、そのオブジェクトをOBJ形式で外部ファイルへと書き出し、書き出したOBJファイルをシーン内へ読み込み直すことでエラーが消滅することがあります。

エラーの原因となっていた元のオブジェクトは削除し、OBJファイル内のオブジェクトと差し替える、ということです。


「OBJ形式」はポリゴン形状を記録することに特化したシンプルなファイルフォーマットで、形状以外のサポートしていない要素を記録することができません。

そのため、オブジェクトに含まれてしまったエラーの原因となる要素も保存されず、エラーを取り除いたキレイなファイルに作り替えることが期待できます。


<それでは手順です。>


①エラーが発生する対象のポリゴンオブジェクトを選択します。


「選択項目の書き出し」(ファイル > 選択項目の書き出し)の右にある□ボタンをクリックし、書き出しのオプション画面を開きます。

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ファイルタイプを「OBJexport」に設定し、ファイルタイプ特有のオプションを全てオフにしてから「選択項目の書き出し」ボタンを押してOBJファイルを保存します。

※「OBJexport」が表示されない場合は、プラグインマネージャー(ウインドウ > 設定/プリファレンス > プラグインマネージャー)を開いて「objexport.mll」のロードを有効にします。

※ファイルタイプ特有のオプションを全てオフにする理由は、どこにエラーの原因が潜伏しているか分からないので出来るだけ多くの要素を削ぎ落とすためです。
(エラーさえ解消されるなら、必要な要素をオンにしていても問題ありません。)

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④OBJファイルを作成したら、エラーの発生源となっていたポリゴンオブジェクトをシーン内から削除します。


⑤作成したOBJファイルをシーン内へ読み込みます。
(ファイル > 読み込み)

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⑥読み込んだオブジェクトで致命的なエラーが発生しないか確認し、必要であればマテリアルなどの再設定を行います。


※書き出しと読み込みの補足についてはこちら
関連:シーン内のデータを他のシーンに移植したい



エラー発生時に自動保存されるファイルの保存場所


致命的なエラー発生時に表示されるダイアログには「次のファイルへの保存を試みます」という文言と、その下にはファイルパスが記載されています。

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このファイルパスの場所には、エラー発生時のシーンデータが自動的に保存(バックアップ)されるようになっており、突然Mayaが強制終了しても直前のシーンデータを回収することができます。

ただ、エラーが出て強制終了するわけなので、このファイルパスを覗いてみてもシーンデータが保存できていないこともよくあります。。。


ダイアログを閉じてしまったり、データの保存場所が分からない、という時のために、バックアップされたシーンデータの保存場所を記載しておきます。

(特に設定を変更していなければここに保存されるはずです。)

●ファイルパス
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Temp

●ファイル名
[ユーザー名].[年月日].[時分].ma


直前のシーンデータを回収したい時は、保存できていることを願いつつ、この場所を探してみてください。

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