バッチレンダーを実行した際に、出力結果の画像や動画の見た目がイメージとは異なるものになる場合があります。
その中でも特に多いのが、レンダービュー(現在のフレームのレンダー)で見ていたイメージよりも暗くなる、というパターンです。
明るくなるというパターンもありますが、どちらも原因は同じことが多いです。
ここではその解決方法と、バッチレンダー後でも出来る修正方法をご紹介します。
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【Maya】レンダービューの画像を保存すると色が変わってしまう
バッチレンダーとレンダービューの見た目が異なる理由
静止画と動画(連番)出力ではブラー効果の有無などの違いがありますが、明るさが大きく変わってしまう最大の原因は「出力変換」と「ビュー変換」の設定がオンになっているかオフになっているかの違いです。
レンダービューではツールバーにこのオン・オフの切り替えスイッチ(ビュー変換)があり、通常はオンになっていることが多いです。
試しにこのスイッチをオフにしてみると、バッチレンダーの結果と同じような暗い画像になりませんか?
バッチレンダーでは「レンダー設定」の中に切り替えスイッチ(出力変換)があります。
これがオフになっていると暗い画像がレンダリングされてしまう、というトリックです。
つまり、レンダービューとレンダー設定のスイッチのオン・オフ状態が異なっていると、レンダービューとバッチレンダーの結果も異なったものになる、ということです。
●レンダービューより画像が暗くなっていた場合
レンダー設定の中のスイッチをオンにして再度バッチレンダリングしてみましょう。
●レンダービューより画像が明るくなっていた場合
レンダー設定の中のスイッチをオフにして再度バッチレンダリングしてみましょう。
レンダリングした画像の調整方法(AfterEffects)
上記で説明したスイッチを使ってバッチレンダーをやり直すこともできますが、バッチレンダーは時間がかかることも多いです。
なので、バッチレンダリング後でも出来る修正方法をご紹介したいと思います。
レンダービューの切り替えスイッチの横にも「sRGB gamma」などと記載されていますが、このスイッチはガンマ値の切り替えを意味しています。
AfterEffectsを使用することで、後からでもガンマ値を切り替えることができます。
ガンマ値の切り替えには「レベル」エフェクトを使用します。
(エフェクト > 色調補正 > レベル)
「ガンマ」項目を「2.2」に上げることで、暗くなっていた画像をレンダービューと同じ明るさに近付けることができます。
(全く同じ明るさ、というわけではないです。)
バッチレンダーが明るくなっていた場合には、ガンマ値も逆に下げて「0.45」にすると良いでしょう。
(1÷2.2=0.4545…)
レンダリングした画像の調整方法(Photoshp)
Photoshopを使用してガンマ値を変更する場合には「レベル補正」を使用します。
(イメージ > 色調補正 > レベル補正)
レベル補正ウインドウに表示されている中央の数値を「2.2」に変更することで、暗くなっていた画像をレンダービューと同じ明るさに近付けることができます。
(全く同じ明るさ、というわけではないです。)
バッチレンダーが明るくなっていた場合には、中央の数値を下げて「0.45」に変更すると良いでしょう。
おまけ
ガンマ値は、レンダービュー上でも数値を変更して見た目の変化を確認することができます。